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光文社古典新訳文庫の面白さ

お久しぶりになっておりました。

9月と10月は何かと忙しい時期でありますが、言い訳はその辺りにしておきます。

 

さて、今回は「光文社古典新訳文庫」のおすすめをしたいと思います。

この、光文社古典新訳文庫はどんなものかと言いますと、昔に刊行された書籍を今の言葉で翻訳し直し、読みやすくする事で再び多くの人に読んでほしい名著がたくさんあるよ!みたいなやつです。

自分で書いておいて適当だと思いましたので、光文社さんから一部引用させていただきます。

「「いま、息をしている言葉で」──光文社の古典新訳文庫は、さまよえる現代人の心の奥底まで届くような言葉で、古典を現代に蘇らせることを意図して創刊されました。気取らず、自由に、心の赴くままに、気軽に手に取って楽しめる古典作品を、新訳という光のもとに読者に届けていくこと。それがこの文庫の使命だとわたしたちは考えています。」

(https://www.kotensinyaku.jp/about/  2021.10.15閲覧)

この文庫の素敵な所は、9類、すなわち文学に限らず、さまざまなジャンルの名著を現代の言葉に即して翻訳しているというところにあると思います。私のブログでは基本的に9類の本のおすすめしかしていないのですが、エンゲルスやらカントやらダーウィンやらニーチェやらプラトンやらフロイトやら、そりゃもう多岐に渡ってるわけですよ。

私が面白いなと思ったのは今昔物語集が古典新訳文庫の刊行リストに入っていた事でしょうか。古典の範囲は全世界に渡るという事ですね。流石に源氏物語を訳してはいないようです。あんな長いの訳すのは大変でしょうな、と納得しております。一大事業みたいなもんじゃないですか。

そういえばダンテの神曲もなかった。これを機に読んでみたいなと思ってましたが、未来に期待したいと思います。

あと、ドストエフスキートルストイは凄い勢いで翻訳されてます。どうせなら『カラマーゾフの兄弟』とか『アンナ・カレーニナ』とか読んでみようかな。

 

私が読んで面白いと思ったのは『ドリアン・グレイの肖像』でした。ドリアンの変貌が分かりやすいんですよね。あとは、『小さな王子』ですね。これは『星の王子さま』のことなんですが、原題の『Le Petit Prinace』を直訳するとこれになる。『星の王子さま』というか題名は『Le Petit Prince』を日本で翻訳し、それが日本のスタンダードと化した内藤濯(ないとう・あろう)氏の訳なんだそうです。で、この光文社古典新訳文庫の『小さな王子』に戻りますが、描写がさっぱりしていて読みやすいんです。小さい頃、内藤濯氏の『星の王子さま』に挫折して以来何となく避けていたんですが、最近「Sky 星を紡ぐ子どもたち」を遊び始めたのをきっかけにもう一度トライしてみたんですよね。そしたらこれが分かりやすかった。

未だに9類に留まって読んでいる私ですが、図書館にある光文社古典新訳文庫の9類を粗方読み終えたら別のジャンルにも手を出してみようと思います。

 

温故知新、古きを温ねて新しきを知る、そういうのに分かりやすさをプラスしたものだと思います。昔挫折したあれこれに再挑戦したくなった時にはおすすめかもしれません。