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メギド72「虚無のメギドと儚い望み」感想

イベント最終日なのでイベントストーリーの感想を書き連ねていこうかと思います。もしかしなくてもこれがゲームの感想についての初めての記事ですね。よし、ブログタイトル回収できたぜ。

 

まず、軍団としてのメギド72は「多様性」を認めた、むしろ求めている軍団であることを念頭に置かないとちょっとブリフォー(イベスト加入メギド)へのモンモンの態度がヌルいと思うかもしれない。

実際私はヌルいなあと思ったものです。

イベストラストバトルの対ブリフォー戦はブリフォーがちゃんと自分の行動理念を語っていれば避けられた対決でもあったけど、そこは「別に語っても仕方ないな」「自分だけ知っていればいい」という「空っぽ」を自称するブリフォー自身の「個」の表れを描かないとヌルいな、ブリフォー好きになれないな、と思ったかもしれない。

 

インプが生者も死者も冒涜した医者エンバーに怒り「消えてなくなれ」と願う。

リリーの願いは「強くなってインプとブリフォーと一緒に悪いヤツをやっつける」というもの。

そして、ブリフォー自身の願いは「インプとリリーの願いが叶うこと」

だからこそ自分はそれを阻もうとするソロモン王と戦う道を選んだという背景な訳です。

でもそれをこれっぽっちもソロモン王に語らないんですよね。イベストを体験しているプレイヤーにとってはブリフォーカッコいいなって思うポイントですが、モンモンの視点では自分が見たものとインプの語る話しか知らなくて、肝心のリリーの願いを叶えるというブリフォーの戦う動機を全く理解してない。だってブリフォーは何も言わないから。

それでもモンモンはブリフォーのする事は間違ってると思って戦うんですよ。ヴィータの罪はヴィータの手に委ねられるべきだと思ったのか、メギド72という軍団に加入意思を示したブリフォーに罪を犯させるわけにはいかないと思ったのか、そこら辺はモンモン各位の解釈にお任せしますが……モンモンは既にヴィータでありながらヴィータではなくなっているのが私の解釈なので、自分に与しようとしたメギドを信じる、信じたい、という完全にメギド側に肩入れした結果、戦ってでもブリフォーに罪を犯させるわけにはいかないと思ったのだと私は思います。

ヌルいし甘い……けどそこが好きだよモンモン……名前をメロンパン野郎にしてごめんね…メロンパンは私のアイデンティティ…メギド流に言うと私の「個」なんですよごめんね…ソロモン王メロンパン野郎……

 

ソロモン王の軍団としてのメギド72は「多様性」の軍団です。

「多様性」を大きな旨として掲げているのはヴァイガルドのヴィータ達が多様性の中で生きていて、メギドラルに殴り込みに行く時はそのヴァイガルド流の「多様性」が肝になるというわけです。

 

……にしてもあの、ヴァイガルドの多様性がエグいくらい多様性し過ぎてるしヴィータ(人間)の美しい所も醜い所も平等に描くのがメギド72の素晴らしい所なんですけど……

その、ネクロフィリアの描き方リアルすぎません?

あと、別イベでしたが、ヴェルドレさんの処遇とか、ゾッとするくらい人間らし過ぎません??

ファム・ファタールに狂わされた人々とファム・ファタール自身の末路ですよねあれ。

ストーリーライター陣は一体どんな風に世界を見ているのかしら。

……小説とか書いてくれたらめっちゃ買うんだけどな…でもゲームのイベントストーリー超絶楽しみなのでオーバーワークになりそうならメロンパン野郎は諦めます。

 

ヴィータは醜い……絶滅すべき…

モルカーを観た後のようです。

あれですよ、メギド72制作陣もモルカー制作陣も人間の醜さを描くのが巧すぎて、メギドやモルカー達の純粋さ(メギドは善悪関係なく個に対して純粋だと思う)が尊いものだと思ってしまうので、結果醜いヴィータ(もしくは人間)は絶滅すべき……と思ってしまうわけですよ。

 

2021/9/6 部分修正