想像力を無限大にして読む本『ものがたりの家』
小さい頃、マッチ箱だか何だかに住むこびとの話が好きだったんですよ。記憶が朧げで書名も思い出せないし、本当にマッチ箱に住んでいたかも分からないんですが、そういうのが好きでした。
あと、知ってる人は知ってるけど知らない人はおそらく本当に知らないエンジェルポケットというおもちゃも大好きでした。あれも家の間取りみたいなのが見えて楽しいんですよね。
間取りというか、間取り+置いてあるものというか……そこから住人の物語を想像するのが楽しかったんです。
という訳で、今回はそんな子供の頃の気分を思い出させてくれた本の感想を書きたいと思います。
『ものがたりの家──吉田誠治 美術設定集』
吉田誠治 著
パイ・インターナショナル 刊
NDC(10版):726.5
※普段ここに書いてあるNDCは国会図書館のデータを見て記載しておりますが、この本はデータが見つからなかったので公共図書館10館と手元のNDC10版の本表・補助表編を参考にして記載しております。
背景グラフィッカーである吉田誠治氏がコミケで出していた『ものがたりの家』(2冊あったそうです)掲載の全作品と描き下ろしやコラムやメイキングもぎゅっと詰まっている「決定版!!」(帯より)らしい。私は以前紹介したすれ違い通信系本おすすめアプリ「taknal」で初めて知り、興味を持って購入しました。
コミケには何度か足を運んだ事がありますが、オリジナルエリアってこういう素晴らしい本があったりするから楽しいんですよね。この本の元になる同人誌版『ものがたりの家』にはお会いできなかった訳ですが。
今度行く時は全力で私の好みの本を探し回りたいです。はあ、早くコロナが落ち着いて、以前のように安心してコミケに参加したいものです。
この本はいくつかの設定に基いて描かれた家の外観や断面図(こう、絵をズバッと斜めとかに切ってあるやつ……正式名称を知らない…)や、間取り図だけでなく、書いてある注釈的な文からその家が建っている世界の想像がブワッと広がっていきます。その家の住人のストーリーを想像する楽しみ方も出来るので本を開く度に何度も想像力を掻き立てられるワクワクが味わえます。
また、背景グラフィッカーという仕事柄なのか、吉田誠治氏ご自身の趣味も兼ねているのか、屋根の種類やらトイレの歴史やら、作品に対するこだわりのポイントをコラムにして仕上げてあるので読むだけで物知りになれた気がしました。ローマと江戸すごい。
一度読み終えても時間ができる度に開き、一軒ずつじっくり眺めていると、その度に新しい発見があったり最初に想像したのと別の物語が頭の中に広がったりと一冊で何回でも楽しい思いができる素晴らしい本です。
物語を書く方や想像の世界に旅行するのが好きな方は是非お手に取ってください。ホントに何度でも楽しめますから。本当ですよ。
ちなみに私が好きな家は「寡黙な整備士の別荘」と「偏執的な植物学者の研究室」です。そこから壮大な物語が展開する、というより、その家に暮らす人の何でもない当たり前の一日を想像するのが楽しいタイプの家だと思っています。
ゆっくり何度も味わいたいスルメ本『つむじ風食堂の夜」
スルメ本、スルメゲー。
世の中には一度でも楽しいが、何度も噛み締めるように読み、遊ぶとその「美味さ」がわかってくるような作品がある。
私にとってのスルメゲーは『ジルオール(インフィニットプラスまで)』。何度やっても良いものは良い。最近PlayStation時代の名作がNintendo Switchに移植されたりリメイクされたりしているので、ジルオールも是非お願いしたい。どうか頼む……………
さて、前置きはここまでにして、今回ご紹介したいのは私の中で「これはスルメ本になるのではないか……!?」という確信めいた何かを感じ取った本。
『つむじ風食堂の夜』
NDC:913.6
月舟町の十字路の角にある、店名を掲げない、名無しの食堂。その十字路の四方から風が吹き、ぶつかり合ってつむじ風を起こす場所にあるので、いつの間にかその食堂は「つむじ風食堂」と呼ばれている。パリのビストロで修行した店主とその姪のサエコさんが切り盛りしている。背の真ん中でくっきり左右に白と黒の毛が分かれている「オセロ」という看板猫もいる。
その町に最近引っ越してきた、人工降雨の研究をしている「雨降り先生」の視点で読んでいく連作短編集。「二重空間移動装置」なるものを売る帽子屋や、深夜まで店を開いている読書家の果物屋の青年、劇団の人気二番手の女優奈々津さんたちの個性的な住人達との日々を優しく噛み締めるような文体で描いている。
私は小さな頃家族で行くファミレスのコーンスープが大好きでした。温かくて、ほんのり甘くてとても優しい味がして、非日常感が時折鼻を擽る、いつまでも口にしていたいような幸せが詰まった味がすると思っていたものです。『つむじ風食堂の夜』を読んでいて、私は頻繁にそのコーンスープを思い出していました。温かくて、ほんのり甘くて、とても優しい味のある文、ここではないどこか……この場合は月舟町でしょうか、心がふわっとそちらへ向かっていくような心地がして、読んでいると時折鼻を擽るような不思議な幸福感を味わいつつそっと最後のページを閉じました。
「これは、何度でも読めるな……」
溜め息と共に思わず呟いてしまいました。
最近独り言が増えてきて、家族に不気味がられております。いいじゃない、いい本を読み終わったんだもの!思わず気持ちが声になって出てきてもおかしくないんだからね!と言い訳をしたい。
梅雨の時期になってきました。雨に降り込められてステイホームにも磨きが掛かる日が増えてくる頃合いです。そんな時にごろりと横になってクッションとかに頭や体を預け、時折飲み物を飲んで(熱中症にはお気を付けください)、ゆっくりとページを捲るのにこの本は最適かと思います。
『つむじ風食堂の夜』はスルメ本であり、くつろぎ本でもある。そして、文の味わいを感じながらゆったり読む、のんびり読みをお勧めしたいです。
ヒロインは誰だ…!?『#誰か『いいね!』を押してくれ』
こんにちは、いつの間にか6月になってましたね。
前回感想を書きますと言って終えたので、こちらの本の感想を書きたいと思います。
『#誰か『いいね!』を押してくれ』
星奏なつめ 著
メディアワークス文庫 せ4-5
NDC(10版):913.6
2019年12月刊行
主人公はミモザ・プディカ(『チョコレート』シリーズや『ハッピー・レボリューション』の舞台になった会社)の特別パートナー戦略事業部、通称SPSDに所属する社員、小芋 菜々美(こいも ななみ)。
そもそも主人公がヤベェヤツなんですよ。センスが壊滅的にヤベェ。こっちの語彙力も爽快にぶっ飛ばしていく勢いでセンスがヤベェ。
それなのにキラキラインスタグラマーに憧れ(嫉妬し)て自分もまた神インスタグラマーを目指す事になるんです。まあ、センスがヤベェのでお察し事案なんですけどね。
私最初はヤベェヤツのセンスを相手役の男性、もしくはアドバイザー的な存在が磨いていく、『マイ・フェア・レディ』的、『プラダを着た悪魔』的ヒロインセンスアップ系のラブコメだと思ってたんですよ。
違ったわー、ほんと違ったわー
相手役はSPSDの部長、クール系イケメン(イケオジ?)の冬真 義宗(とうま よしむね)氏。
ルックス最強、昔は営業部の若きエース。おお、これは少女漫画的では??と期待に胸躍らせてもう少し先へ進むと、この人『びっくりするくらい口が悪い』との事。そして、主人公の菜々美の事を「芋子」と呼び揶揄う男で、事あるごとに菜々美に「オジサン」呼ばわりをされている。
………なんだ、こいつ。
所謂「ヤなヤツ!!」的な相手役じゃん……少女漫画的な相手役の王道を行くタイプじゃん……
と、思ったけどこいつもこいつでだいぶヤベェヤツなのです。
彼は裏で「空透」(そらとおる)という名のスーパースタイリストとして神インスタグラマーの名をほしいままにしている、<映え>意識最優先の男でありました。
共通項は同じ職場であること、インスタで『いいね!』が欲しくて堪らないということくらいでしょう。
読んでいくと、なんとなく自分にも刺さってくるものがある。
「不公平だよ、卑怯だよ!私だってみんなにチヤホヤされたいのに……っ!」というセリフの自己顕示欲の高さと自尊心の低さとか、冬真が「空透」として無理して虚勢を張ってキラキラを演出した後の虚無感やら孤独感やらが押し寄せてきてしまう切なさとか、読んでいて「あー、何か他人事とは思えない、主に私の黒歴史をチクチク刺してくるよー、恥ずかしいよー」と脳内でゴロゴロジタバタしてしまう感じでした。
これは共感性羞恥心というやつを擽られます。
でもこれがあるからこそ登場人物に心を寄せて読めるようになるんですよね。感情移入の糸口になる。わかるわかる、だからそうなるよね、それもわかる!みたいな。勿論「いや、それは残念だけどわからんわ……」みたいな場面もあるんですけど、それが自分と登場人物との間にちゃんとした距離を保ってくれるので現実と混同しないで済む。
私はあまりにもリアルな小説は読むのにとてもエネルギーが要ると思っているので、星奏なつめ作品の程良い距離感をこよなく愛しているわけです。
そして、どっちがヒロインなんだか分かんないんですよね……「ポジティブに面倒くさい男」と評された冬真部長、途中からライバルに『いいね!』の数で猛追受けていくんです。更にそのライバルの投稿がそれこそキラキラしている。所謂「ハリボテのキラキラ」で『いいね!』を獲得してきた「空透」こと冬真部長はライバルと自分の現状を比較して焦ったり孤独に苛まれたりしていく中、「こいつはきっとOLを装ったおじさんに違いない…!」と勝手に思ってるアカウントの投稿やそのアカウントからの『いいね!』やコメントに癒されていく場面がちょいちょい描かれていきます。
それさ…そのポジションさ……
…これまで読んだ星奏なつめ作品ではそのポジション、ヒロインがやってたりするんですよね……
という事でタイトル回収。一体どっちがヒロインなんだか!!好き!!
で、最後にめっちゃ驚かされたんですよ。
星奏なつめ作品の特徴に「一冊で一つの物語が完結すること」があると思っていたのです。
今ではただの固定観念だったと言わざるを得ません。
続く、なんですよ。以下続刊!
これには今までになくワクワクさせられました。続編『大凶ちゃんと太陽くん #誰かじゃなくて君がいい』、早く読まなきゃ…!なんだよその「Don't miss it.」みたいな終わり方は!!
という事で、私は田舎の本屋さんのハシゴ旅を計画するのであった。…が、大人しく通販サイトにお願いしようかと思います。不要不急の外出は控えましょうのご時世ですもんね。
皆様もご自愛ください。
約束されしハッピーエンドの描き手「星奏なつめ」のススメ
ああ、今日は疲れた。
最近重い題材の本屋ばかり読んでたから明るいのが読みたい……
最近少女漫画、読んでないなあ…
面白いラブコメ小説が欲しい……
そんなあなたに「星奏なつめ」氏をご紹介したい。
この方が書いた本というだけで、そこには既に「約束されしハッピーエンドの本」が存在する事になる。
その本の中には凄く少女漫画的なときめきが詰まっている。そして、笑える。キュンキュンしながら笑いも外さない、心の重りがするっと下ろせる、明日もちょっと頑張ってみようかな、と思える速効性のあるハッピーエンド。
まずは氏のデビュー作、『チョコレート・コンフュージョン』をお試しあれ。
あらすじ
バレンタインすら残業の、仕事に疲れたOL千紗。お気に入りの靴のヒールが折れてまさに泣きっ面に蜂。そんな千紗を助けてくれたのは、理想の王子様――ではなく、凶悪な見た目から社内で殺し屋と恐れられる龍生だった。千紗はお礼のつもりで義理チョコを渡すが、勘違いした龍生に交際を申し込まれてしまう。「断ったら殺される!?」命の危険を感じた千紗は、怯えながらも偽の恋人になることに。だけど強面の龍生が提案してきたのは、なぜか交換日記で!?
(作家・星奏なつめ特集 https://mwbunko.com/title/sp22/より引用)
はいもう面白い。
まず会社の中で「殺し屋では…?」って思われてるキャラがいるインパクトでまずひと笑いを齎してくれます。しかも読んでると社員の皆さん割とガチで龍生さんの事殺し屋だと思ってるんですよね。いやいやあんたらそんな人と普通に仕事してんじゃないわよ、もっと御身大事にしなさいよね!?とよく分からないツッコミを入れたくなること間違いなし。ヒロインの千紗さんも、龍生さんに交際を申し込まれた時に「断ったら、殺される!?」という発想が出て来るあたりで殺し屋説ガチ勢の匂いがします。
まあ、千紗さんも千紗さんで「この人一体どんな育ち方してんだろうか……」と疑問に思うんですが、その辺りの疑問は続編『チョコレート・セレブレーション』でバッチリしっかり回収してくれます。ご安心召されい。この親にしてこの子ありって感じですからね!
そして、同社内ではあるものの、『チョコレート』シリーズのキャラはチラッと、フレーバー的にしか出てこない、外伝的位置付けの『ハッピー・レボリューション』は一冊完結。また、千紗さんの親友、恵里子さんが主人公の『チョコレート・リジェネレーション』も一冊完結。中身は『コンフュージョン』や『ハッピー・レボリューション』よりちょっと大人っぽいかもしれない。だがご安心召されい、どっちも星奏なつめワールドを堪能するのに十分でござる。
自分という人間のキャラが迷走してきました。
疲れた心に「星奏なつめ」は間違いなく効く。
かつて少女だった働く大人の女性たちのための、読む栄養剤。チョコラBBハイパーとかその辺りの効果を想像していただけると分かりやすいと思います。
今私の手元には星奏なつめ作品の新シリーズ、『#誰か『いいね!』を押してくれ』があります。新シリーズなのですが、『チョコレート』や『ハッピー・レボリューション』のキャラクター達が働くあの会社の中のお話だとか何とか。更には続編『大凶ちゃんと太陽くん #誰かじゃなくて君がいい』も発売中らしい。
え……私のチェック力、弱すぎ……!?
という事で、次は『#誰か『いいね!』を押してくれ』の感想を書きたいと思います。
君は「すれちがい通信」を知っているか(taknalの話)
皆さんはNintendoDSの「すれちがい通信」をご存知でしょうか?
カバンの中にゲーム機を入れて街を歩き、同じゲーム機をセットした人同士がすれ違うとプレイヤーのデータがやり取りされて、大体ちょっとしたいい事が齎されるのです。
(モンハンの悪魔アイルーとかは黒歴史ですけどね)
Nintendo Switch全盛の今、この「すれちがい通信」のようなアプリがそっと存在しています。
その名を「taknal」といいます。
使い方はプロフィールとおすすめ本を登録してスマホやらタブレットやらを忘れずに持ち歩くだけ。
すると同じアプリをインストールしているスマホなりタブレットなりが反応して互いのおすすめ本を交換する。ただそれだけ。
でもそれが面白い。
ユーザーネームとおすすめ本、そのユーザーが付けたおすすめコメント(100字)だけがアプリに届くのです。
ただ……過疎地に住んでるとほんっとすれちがわないんですよ!一か月に一回一人とすれちがうだけ。
でも私はそれを、いや、その本だからこそ読んでみたいと思うのです。
という事で「taknal」、気になる方はダウンロードして感染対策をばっちりして不要でないし不急でない用事の際に街へ繰り出してみてください。もしかしたら未知なる素敵な本と出会えるかもしれません。
【本屋か図書館で見つけたらパラ読みしてみようかなリスト】
『ザリガニの鳴くところ』(ディーリア・オーエンズ著、友廣純訳/早川書房)
免責事項は必ず読もうね。『わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる』
一週間くらいかけてのんびり読んだ本です。
……のんびり読まないと頭がパンクするからのんびりせざるを得なかった本とも言えます。
『わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる』
著/Dain(ダイン)
2020年5月刊行
¥2,420
NDC(10版):019.12
この本は同名ブログを運営しており、「スゴ本オフ」なる読書会を主催しているDain(ダイン)さんという方が書いたものです。
「自分のアンテナだけに頼る閉鎖的な読書から、本を介して人と繋がるスタイルへの変化と発見を、ブログに書き続けて10年以上になる」(同書著者紹介より引用)、自分のアンテナにしか頼ってこなかった閉鎖的…引きこもりレベルかも知らん私にはこの本が異界への入り口のように感じられました。
まず驚いたのは冒頭。冒頭っていうか、2ページ目。
1ページ目って本の扉で、その裏って事です。私の印象では大体白紙で、3ページ目から「はじめに」がある感じ。
その2ページ目に何があると思いますか?
なんと、「免責事項」なんです。
引用します。
「免責
本書に記載された内容は、情報の提供のみを目的としています。したがって、本書を用いた運用は、必ずお客様自身の責任と判断によっておこなってください。これらの情報の運用の結果について、技術評論社および著者はいかなる責任も負いません。
本書記載の情報は、刊行時のものを掲載していますので、ご利用時には変更されている場合もあります。
以上の注意事項をご承諾いただいたうえで、本書をご利用願います。これらの注意事項をお読みいただかずに、お問い合わせいただいても、技術評論社および著者は対処しかねます。あらかじめ、ご承知おきください。」
……えっ?
読書量が多くない自覚がある私にとっては初めての体験でした。読書法の本て全部そうなの?
私ちょっと見てきました。実は図書館司書の端くれ(末端も末端なんですけど)でして、慌てて自館の019.12を見に行きました。小さい図書館なので開架と閉架を見てもこの本を除くと17冊しかないんですよ。…で、2ページ目を見ても……まあ、免責事項なんてありませんよね!!
それはそうと読書法の蔵書数が18冊は少ない感じなので予算と相談してどうにかしたい。
そして、読了した今、この免責事項は2ページ目にあるべきだと思います。更に言えば何度でも読み返さないと、呑まれる。それくらい情報量が多いのです。
一気読みとかホントおすすめしないです。頭がパンクします。
目次を眺めて読みたい所を拾い読みするか索引読みをおすすめします。端から端までガーッと読むのも楽しかったですよ。でも一気読みはおすすめできない。
読んでみたい本が山ほど増えました。読むか分からんので図書館で見つけた時はパラ読みして選んでみます。
なんとなく感じた事ですけど、この本はDainさんの『コデックス・ヴィータイ』=人生の書、なんじゃないかって事です。Dainさんがこれまで本と共に歩んできた半生を描いているような、そんな気になってくるんですよ。人生のほとんど全部のシーンに本があったのかなと思うくらい。
コデックス・ヴィータイ、『ペナンブラ氏の24時間書店』(ロビン・スローン著、島村浩子訳/東京創元社)に出てくる本なんです。自分の人生を暗号で記して作る本。ちょっとそれに似てる。
それとですね、ちょっと前の部分に私は図書館司書だと書いたのですが、この本を読んで「常連さんて、もしかしなくても恐ろしいな!?」と思いました。だってDainさん、「レファレンス協同データベース(https://crd.ndl.go.jp/reference/)」をご存知なのだもの!!
レファレンスっていうのは、簡単に言うと「調べものをするための導入的なお手伝いサービス」なわけなんですが、これがまあ大変なのです。私はまだまだレファレンスの、特に利用者が本当はどういう情報を欲しているのかという事を聞き出す技術が足りないのでレファ協を参考にさせてもらっています。そして、このレファ協、司書の中の知名度は高いとは言い難い。レファレンス担当の司書や私のような勉強中の司書が利用するものという固定観念を抱いていた、あのレファ協は……あのレファ協は、もしかしたらあの利用者さんやあの利用者さんもしっかりご存知で…なんて思ったりしたら震えます。勿論私の無知にです。
スゴ本が「スゴ読者」を、「スゴ利用者」を育てるのかもしれない。
【本屋や図書館で見かけたらパラ読みしてみようかなリスト】
『私の本棚』(椎名誠ほか、新潮社編/新潮社)
『ぺナック先生のゆかいな読書法』(ダニエル・ぺナック著/藤原書店)
『小説の技巧』(デイヴィッド・ロッジ著/白水社)
『理科系の作文技術』(木下是雄著/中央公論新社)
『うさこちゃんのだいすきなおばあちゃん』(ディック・ブルーナ 作・絵/福音館書店)
『ぼくどこからきたの?』(ピーター・メイル著、谷川俊太郎訳/河出書房新社)
『子どもの話にどんな返事をしてますか』(ハイム・G・ギノット著/草思社)
はじめまして、ししーです。
本の感想やゲームの感想を自分の主観のみでダラダラと書き連ねたくてブログを開設しました。
Twitterとかブクログとかを使用していますが、文字数とか他の人のレビューとかがどうしても気になってしまうので、いっそ自分用のブログを作って思うままを書いてみようと思ったわけです。
好きな本のジャンルはファンタジー、ミステリー、歴史もの、SFです。あとは勘で手に取るので先に挙げたジャンルに当てはまらないものもあります。ラノベやライト文芸も面白そうなやつは気にせず読みます。
好きなゲームのジャンルはRPG。最近自分が学生だった頃の名作のリマスター版が沢山出てきて懐古厨になりそうです。ソシャゲだとメギド72が大好き。メインストーリーが最高ですが、それだけじゃないんです。イベントストーリーもメギドストーリー(キャラクターストーリー)も最高なんですよ。あと基本的にゲームは下手。スーパープレイ日記とか絶対に書けないです。でもいいよね、かっこいいよねと思いながらスーパープレイ日記とか動画とか見てます。
ここは私の感想をそっと積み重ねていく場所。
楽しくのんびり、そして気ままに好きなことを書いていきたいと思います。
良かったら読んでいってやってください。
よろしくお願いします。